どうも、なおです。
みなさんは人間は生まれつき「善い生き物」か「悪い生き物」のどちらだと思いますか?
一般的に前者を「性善説」、後者を「性悪説」と呼ばれています。
そこで今回は「Humankind 希望の歴史」を紹介します。
本書では人間の本質は善であるという立場でさまざまな考察がおこなわれています。
かなり読み応えのある1冊でした。
それではさっそく見ていきましょう。
Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章
著 ルドガー・ブレグマン
訳 野中香方子
文芸春秋
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本の要約・ポイント
本書のポイントは「人間は善である」ということです。
人間は善か悪かという議論を何千年と私たちは続けていたのですが、本書は「人間は本来、善である」という性善説のスタンスをとっています。
そこで著者は「人間はもともと悪である」という性悪説を裏付けるようなこれまでの心理実験や歴史を覆すような事実や考察をおこなっています。
さらに人間は善い生き物であることを裏付けるような事例や研究を解説したうえでどのようにすれば明るい未来をつくれるのかまで話を広げています。
そのうえで「人間は親切な生き物であるということを前提にした社会をつくることが大切」だと著者は述べているのです。
ここで、「性善説」や「性悪説」という言葉が出てきたのでまずはこの2つの議論についてみていきましょう。
性善説と性悪説
性善説と性悪説は「人間はもともと善な生き物か悪な生き物か」という哲学的な問いになります。
あなたはどちらだと思いますか?
歴史や周りの人の様子を見てみると、
- 犯罪
- 戦争
- 蹴落とし合い
上記のような悪いことイメージもありますし、
- 国際的な援助
- モラルや秩序
- 親切
反対に人間には親切な一面もあることがわかります。
そして人間はこの2つのどちらなのかという議論はかなり古くからおこなわれているのです。
世界史や倫理を学校で学んだ方なら聞いたことがあると思いますが諸子百家たちの時代から議論されています。
- 荀子
- フロイト
- ホッブズ
- 孟子
- ルソー
- ロック
このように教科書にのっているレベルの人でも意見がわかれ、さまざまな見解があります。
もちろん生まれながらだけでなく、その人の育ちや周りの環境の影響もあるので一概には言えないと思います。
しかし、これまでの人生を振り返ってみると、身近な人は悪い人よりも善い人のほうが多いというイメージです。
ニュースやインターネットでは悪い情報が溢れかえっているのですが、それは意図的にネガティブなニュースばかりを集めているのだと思います。
それにニュースになるほどの事件に巻き込まれるよりもハッピーな出来事に遭遇する機会のほうが圧倒的に多いはずです。
このように考えると私も人間は本来親切な生き物なのではないかという著者の意見に賛成です。
みなさんはどう思いますか?
- 性善説と性悪説の議論は数千年続いている
- ネガティブな出来事よりもポジティブな出来事のほうが遭遇する割合が高いかもしれない
まずは相手を信じよう!
性善説の立場に立つなら、相手を疑わずに信じたほうが得をします。
当然のことがですが用心深くなるだけでいろいろと疲れますし、相手から信頼を得にくくなるでしょう。
なので、私は基本的には相手を信頼するようにしています。
そして裏切られたらこちらも接し方を変えればよいのです。
私の個人的な意見ですが、生涯を通して相手を信じることのリターンが裏切れられる損害を上回っているのなら裏切りを許容するべきだと思います。
なので、そこまで命にかかわらない仕事や組織はルールや規則で縛りすぎずにある程度、良心やモラルに任せたほうが良いのかと思います。
仕事ならルールが少ないほうが気持ちよく働けますし、何と言っても疑われている前提であれば仕事も人間関係でもストレスです。
もし会社のルールや家庭のルールが厳しければもう少しメンバーたちを信じて任せてみるのも良いかもしれませんね。
それに何と言っても人を疑って対策を考えながら生きるのは精神的につらいと思います。
なので、疑い深い人も少しは相手を信頼してみるというのも良いのではないでしょうか。
相手を信じたほうが結果的に得をする可能性がある
まとめ 私たちに希望を与えてくれる1冊
いかがだったでしょうか。
インターネットやテレビを見ているとついつい「人間はだめなやつが多いな」と思ってしまいます。
しかし、実際にはそんなことはないと本書読めば誰もが思うはずです。
そして本書は性善説を信じている人に希望を与えてくれる1冊です。
「人間は本来、善い生き物である」
このようなスタンスの社会をつくればきっと明るい未来が待っていると思います。
ということで今回は以上になります。
それでは、また!
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