書評一覧

幸福の資本論【要約・書評】橘玲

どうも、なおです。

今回紹介する本は「幸福」に関する本になります。

本書を読んでわかることは次になります。

  • 幸せの3つの土台について理解できる
  • お金・自己実現・つながりのバランスが取れる
  • 自分なりの幸福戦略を描けるようになる
本のタイトル

幸福の「資本」論

著 橘玲

ダイヤモンド社

それではさっそく見ていきましょう。

おすすめ読書サービス

月額980円で200万冊以上が読み放題のkindle unlimitedというサービスを使うとコスパよく読書ができます。

初月無料でいつでも解約可能ですのでぜひ試してみてください。

kindle unlimitedはこちら

文章が苦手な人は初月無料の聴き放題サービスのAudibleがおすすめです。

Audibleはこちら

本の紹介・要約

本書のポイントは、私たちは次の3つの資本を持っているということです。

  1. 金融資産
  2. 人的資本
  3. 社会資本

この3つが私たちの幸せの土台になります

金融資産は「お金」に関することであり、人的資本は「自己実現」、社会資本は「人間関係や絆」を表します。

そして「この3つの資本を組み合わせて自分なりの幸せを戦略的に考えていきましょう」というのが本書の伝えたいことになります。

もちろんこの3つの資本を最大限に持ち合わせると充実した人生を送ることができます。

本書ではこの状態のことを「超充」と呼んでいます。

リア充のさらに上のステージになります。

しかし、超充はお金と社会資本の道徳が対立するため実現することは不可能に近いとされています。

なお
なお
まさに神の領域…

反対にこれら3つの資本を持っていない状態を「貧困」と呼んでいます。

また、1つしか資本を持っていない状態だと急なトラブルによって貧困状態になってしまう可能性があります。

なので、2つや3つの資本をある程度育てつつ自分の価値観に合った人生を設計することが大切です。

以上が本の紹介になります。

  • 金融資本・人的資本・社会資本の3つの資本がある
  • これらを自分なりに充実させるのが幸福へのカギ

幸福な人生への最適戦略

それでは、どのような組み合わせが最適なのでしょうか。

最終的には人それぞれなのですが、本書では現代においての最適戦略も紹介していますのでこちらを参考にするのも良いでしょう。

  1. 金融資産は分散投資をする
  2. 人的資本は好きなことに集中投資する
  3. 社会資本は狭く強いつながりと広く弱いつながりに分散する

以上が最適戦略です。

それでは1つずつ見ていきましょう。

金融資産は分散投資をする

1つ目は金融資産は分散投資をすることです。

金融資産というのはお金を増やすという役割もあります。

なお
なお
資産運用や投資というわかりやすいね!

しかし、昔に比べると世界的に経済成長率や金利が下がってきているので長期投資をしても昔ほどには資産が増えない可能性が示唆されています。

そこで、金融資産は増やすことよりも守ることに利用したほうが良いと考えているわけですね。

この分散とは金融資産のすべてを日本円で持つのではなく外貨で保有したり、国外に投資するなど幅広く国際投資するという意味です。

金融資産は分散させよう!

人的資本は好きなことに集中投資する

2つ目は好きなことに没頭するということです。

これはよく耳にする言葉ですね。

現在の日本では最低限の豊かさは保障されていますし、テクノロジーの発展などにより自分の好きなことを仕事にしやすくなりました。

なので、稼ぐためだけでなく自己実現に人的資本を捧げても生きていけそうです。

なお
なお
YouTuberが典型例ですね!

それに稼ぐためだけに働くよりも好きなことをして働くほうが幸福感は上がりそうなことは明らかです。

もちろん仕事だけでなく趣味を通して自己実現を果たすこともできますよ。

好きなことで自己実現をしよう!

社会資本は狭く強いつながりと広い弱いつながりに分散する

最後は社会資本は狭く強いつながりと広く弱いつながりに分散することです。

狭い強いつながりというのはパートナーや家族など自分にとって最も大切な人たちとのつながりです。

そして、広く弱いつながりは仕事仲間やそこまで仲良くない友人たちのつながりになります。

現在は正社員ではなく、フリーでも働きやすくなったので、必ずしも仕事仲間とも深く関わる必要はありませんし、友人もSNSを使えばゆるくつながり続けることができます。

なお
なお
僕みたいに人付き合いが苦手な人にとってSNSはとっても便利!

外の関係は浅く付き合い続け、自分にとって大切な人とは愛を育むということが幸福につながりやすいということですね。

また、友達の最適な人数を学問的に解説しているこちらの本も参考になります。

友達の数は何人?【要約・書評】ダンバー数とつながりの進化心理学友達の数は何人? ダンバー数とつながりの進化心理学 著者ロビン・ダンバーの書評・要約です。友達の数は何人が最適なのかを学問的に解説しています。SNSのフォロワー競争に疲れている人や友達の多い人を見て焦っている人におすすめの1冊です。 ...

深いつながりとゆるいつながりのバランスを取ろう!

私が考える幸福の資本

次に本書の内容を踏まえて、私自身の価値観について紹介します。

私は金融資産と社会資本だと社会資本の方が大切だと思っております。

もちろんお金は生きていくために必須アイテムなのですが必要以上に稼ぐよりもその時間を好きな人といっしょに過ごす方が幸せを感じると思います。

これまでに大金を得たことはないのですが、お金を自分のために使うよりも友人とだらだらしているほうが幸せです。

なお
なお
あまり人付き合いは得意じゃないけど好きな人といるのが一番なんだよな~

メディアなどでお金持ちの人を聞いてもそんな感じがしますね。

人的資本と社会資本を比べたときもやはり社会資本の方を大切にしたいです。

そうは言っても私は株式投資をしていますし副業をしたりなどお金を稼ぐ努力もしています。

あくまでもバランスが重要で私は社会資本を一番大切にしたいということです。

宝くじを当てると不幸になる

最後に、本書に書かれていた3つの資本に関するおもしろい例を紹介します。

宝くじを当てると不幸になるとよく言われていますが、その理由をこの3つの資本で考えると納得できるのです。

まず、宝くじで大当たりを当てると金融資産がMAXになります。

そこで、お金があると働く必要がなくなるので、仕事をやめてしまいます。

そうなると人的資本がゼロになります。

そして生活レベルが上がって金使いが荒くなったり、宝くじを当てたことが周りに広まるとお金にたかってくる人がたくさん現れます。

そこで人間不信になり社会資本がどんどんなくなっていきます。

これで資本が金融資産だけになります。

最後にお金持ち生活を続け、金融資産も底をついてしまうと貧困状態の出来上がりというわけです。

なお
なお
宝くじを当てる前より資本が少なくなっている…

資本の量より質やバランスが大切だと実感できる良い例ですね。

宝くじに当たると人的資本と社会資本が失われる可能性もある

まとめ 自分なりに幸福の土台を築こう!

いかがでしたか。

金融資産はいくら持っているのかすぐにわかるので数値化しやすいです。

ところが、社会資本や人的資本に関しては個人の捉え方の問題なので認識しにくく、議論になることがほとんどありません。

しかし、この2つは金融資産よりも幸福において大切だったりします。

なのでこの本は自己実現や人間関係の大切さを深く考えることができる数少ないツールだと思います。

ぜひみなさんもこの機会に自分の幸福と真剣に向き合ってみませんか。

今回は以上になります。

それでは、また!

関連記事

橘玲さんの別著「無理ゲー社会」もおすすめです。

無理ゲー社会【要約・書評】橘玲無理ゲー社会 著者橘玲の書評・要約です。自分らしく生きるというリベラルな社会では才能のある人にとっては天国、そうでない人には地獄の社会になります。現代社会の闇に切り込み、自分らしく生きることができない人たちの実態を暴きます。...

金融資本の中でもお金を守る力を高めたい人はこちらの本がおすすめです。

自分資産化計画【要約・書評】園原新矢お金を持ち続けられる人になるための「自分資産化計画」 著者 園原新矢の書評・要約です。お金に困らない人生にするにはお金を稼ぐ力以上に稼いだお金を維持する力が必要です。そこで本書はお金を守るためのマインドセットや能力の高め方を解説しています。...

金融資産を必要以上に持つことは人生を豊かにすることにおいて損であるとこちらの本でも主張しています。

DIE WITH ZERO【要約・書評】人生が豊かになりすぎる究極のルールDIE WITH ZERO人生が豊かになりすぎる究極のルール 著者ビル・パーキンスの書評・要約です。将来のことを考えることも大切ですが今しかできない経験に挑戦することも大切です。人生を豊かにするための法則とはいったい何なのでしょうか。 充実したい人必見の1冊です。...

友達の最適な数が気になる人はこちらの本もおすすめです。

友達の数は何人?【要約・書評】ダンバー数とつながりの進化心理学友達の数は何人? ダンバー数とつながりの進化心理学 著者ロビン・ダンバーの書評・要約です。友達の数は何人が最適なのかを学問的に解説しています。SNSのフォロワー競争に疲れている人や友達の多い人を見て焦っている人におすすめの1冊です。 ...