どうも、なおです。
みなさんはジェネリック医薬品を知っていますか?
後発医薬品という意味で、薬局で薬を処方してもらうときにジェネリックでも処方しても良いかと聞かれることもありますね。
後発医薬品は先発医薬品に比べて非常に安価というメリットがありますが、デメリットもあるんじゃないかというのが今回紹介する本の内容です。
本のタイトル通り不都合な事実が紹介されているわけですが注意しておきたいのがあります。
それは一部のジェネリック医薬品に問題があっただけでほとんどのジェネリック医薬品は問題がないということです。
このことを念頭に置いて本書の内容をみていきましょう。
ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪
著 キャサリン・イーバン
訳 丹澤和比古、寺町智子
翔泳社
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本の要約・ポイント
本書のポイントはジェネリック医薬品の製造において、データの捏造や不衛生な製造工場などの問題が発生しているケースがあるということです。
そこで本書は不正を働いていたインドの製薬会社とジェネリック医薬品を承認するアメリカのFDA(米国食品医薬品局)との壮絶な戦いを描いています。
舞台はアメリカなので日本は関係ないと思うかもしれないですが、
- まれに日本でも不正をする医薬品メーカーが現れることがある
- なぜ政府側は不正を迅速に取り締まれないのか
- 私たちは実際にどのような態度で医薬品と向き合えばよいのか
このようなことを踏まえると、日本の医療の安全を考えるうえで本書は非常に役に立ちます。
とはいえ、ほんのごく一部のケースですので今後薬を見たら疑ってかかる必要はないと思います。
しかしこのような事実もあることは知っておいて損はないですね。
それではつぎにそもそもジェネリック医薬品とは何なのか、そしてどのような恩恵があるのかを見ていきましょう。
ジェネリック医薬品は医療のイノベーション
ジェネリック医薬品の登場によって安価で薬を得ることができるようになりました。
それによって世界では貧しい人々も薬を飲めるようになり、日本では医療費増加への対策に貢献しています。
ではジェネリック医薬品と何なのかということですが、ジェネリック医薬品は後発医薬品と呼ばれています。
薬はまず、さまざまな研究や実験をおこなって安全性が証明された先発医薬品が普及します。
そしてその先発医薬品を解析して自分たちも同じような薬をつくってみようというのが後発医薬品です。
先発医薬品は研究や安全性の証明のために開発に多額の資金や時間が必要なため値段が高額になりやすいという問題があります。
- 先発医薬品という完成品が存在している
- 先発医薬品とは違う審査基準が設けられている
上記のような理由から先発医薬品よりも低資金かつ短い時間で開発することができるので安く提供することができます。
まさにジェネリック医薬品は医療業界のイノベーションですね。
では本書のタイトルにあるジェネリック医薬品の不都合な真実とはどのようなものなのでしょうか?
ジェネリック医薬品の登場によって薬を安く手に入れることができるようになった
企業は利益を求めすぎて不正をはたらかせることがある
製薬会社もビジネスで薬をつくっているわけですので本当にごくわずかですが、利益のために不正を働く企業も存在してます。
- いかにコストを抑えるか
- 他社よりもどれだけ早く承認させるか
このようなことを重視するあまり審査の抜け道を探したり、データを改ざんしたりしてしまう可能性があるというのが本書のタイトル回収です。
しかし、これはほんとうにごくわずかな非倫理的な企業がおこなっているだけなので過度に敏感になる必要はありません。
私は本書を読んでいて、
- 農薬を使った作物
- 遺伝子組み換え食品
上記のような健康についての議論に似ているのかな~と感じてしまいました。
農薬や遺伝子組み換え食品についてはよくわかりませんが、ジェネリック医薬品については不都合な真実があったことは知っておきたいですね。
新技術によってつくられるものは本当に健康被害があるのかどうかはある程度時間がたたなければわかりません。
なので私たち一人ひとりがたくさんの知識を集めて、リスクを考慮したうえで納得できる選択をしていく必要がありそうですね。
本書はそのような知識が得られるひとつの手段だと私は思います。
自分なりに情報を集めて納得のいく選択をしよう
まとめ いままで知らなかったことを知るきっかけになります
いかがだったでしょうか。
私は薬学についての本や記事を読んだことがなかったので非常に新鮮さを感じました。
何事にももしかしたら裏があるのかもしれないと思わせてくれる1冊でした。
500ページほどあり、かなりボリュームがあるので読書初心者にはおすすめできませんが、興味のある人はぜひ読んでみてください。
ということで今回は以上になります。
それでは、また!
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