どうも、なおです。
ここ最近、食品や電気代など生活に必要な価格が上がってきていますね。
私としてもかなりきついのですが、物価が高騰する以前から平均的な日本人の生活は苦しくなっています。
ご年配の方々は「最近の若者は…」などとおっしゃいますが、いまは個人の問題ではなく構造的にヤバくなっているのです。
そこで今回はいまは日本の平均年収の人でも生活は苦しくなっていますよと論じている本を紹介します。
日本は安全面で言えば快適な国ですが、金銭面で見たら快適な国ではないのかもしれません。
それではさっそく見ていきましょう。
年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活
著 小林美希
講談社現代新書
本のあらすじ・ポイント
本書のポイントは日本では平均並みの年収を稼いでいたとしても昔と違って生活が苦しい人が増えているということです。
本書のタイトルの443万円は平均年収を表しているのですが、これだとちょっと生活するには物足りないということなんですね。
本書では実際に平均年収くらいで暮らしている人や平均年収以下で暮らしている人の叫びが書かれています。
そして、後半では諸外国との比較やなぜいまのような状況になってしまっているかなどの問題について深堀するという流れになっています。
平均年収といいますと、社会人の新人から引退前の大御所さんまでの平均ですので、若い人たちの平均年収はもっと下がりそうです。
そんなこんなで実際の現状や問題点など一通り学ぶことができるので、非常に参考になりました。
ということでここからは私が感じたことを紹介していこうと思いますので、もう少しご付き合いください。
個人と全体の最適解は違う
いまのブームとしまして、投資や貯金がありますね。
- 貯金しろ
- 投資しろ
- 副業しろ
- 実績や資格を取って転職しろ
上記なようなことを発信する人や実践する人が多くなりました。
まあ、私もその一人なのですが…
たしかにこれで金銭的な余裕ができるのであれば年収が上がったり、貯蓄が増えることによって生活に余裕は出てくることでしょう。
しかしです。
この方法で豊かになる人は増えると思いますが、たったそれだけでは日本全体は良くなりません。
なぜなら本質的な問題は解決されていないからです。
なんならヤバい問題がいくつもあるから一人ひとり頑張って備えましょうと言っているようなものですよね。
かといって選挙に投票に行っても何も変わらない、会社の給料も頑張ってもほとんど変わらない。
こうなってしまうと個人の最適化に走ってしまいますのもうなづけます。
がんじがらめな状況になっていますが、なんとなくヤバそうな雰囲気だけは感じられますね…
う~ん、そうなると個人が将来への備えとシフトしてしまうのもしょうがないことかもしれません。
高年収と低年収の差は大きくなっている
本書では年収2000万円以上の人の割合が増え、さらに年収200万円以下の人も増えているというデータも紹介しています。
これはつまり、格差はどんどん大きくなっていまっせ!ということです。
そう考えるとなおさら平均年収というのは高年収の人たちに引っ張られている感を感じます…
低年収層が多くなっている原因として派遣労働や女性の育休をはじめとした社会復帰の難しさなどが本書では例にあげられていました。
ほかにも就職氷河期世代のことについても触れらていましたが、正社員の雇用が減ったことが問題視されています。
派遣労働は正社員減少を助長した一つの要因だと思いますが、やはり問題なのは企業に正社員を増やす体力がないことでしょう。
たしかに派遣労働をこの世から抹消すれば必然的に正規雇用が増えますが、それだけでは問題解決ならないと私は思います。
web系では日本は負けてしまいましたし、いまは自動車産業が頑張ってくれていますがこの先どうなるかはわかりません。
マンガやアニメは勝ち筋があるのではないかと個人的には思ってはいるのですが、まずは景気を回復させることが最優先ですね。
いい加減失われた数十年から脱却しなければ、平均年収は上がらないでしょう。
現場からは以上です。
まとめ 日本は負け組なのか?
いかがだったでしょうか。
自分の生活を振り返ってみても、いまは問題はないですが、この先が少し不安になりました。
正直言っていまの私では共働きでないと家庭を持ったとときに生活が破綻してしまいそうです。
あ~、もっと稼ぎて~な~…
身も蓋もない結論ですが、やっぱり個人が個人なりに将来に備えるしかないでしょうか。
あなたはどう思いますか?
ということで今回は以上になります。
それでは、また!