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ヒトはなぜ自殺するのか【要約・書評】

どうも、なおです。

今回紹介する本は少しシリアスな内容になります。

「ヒトはなぜ自ら自分の命を絶ってしまうのか」

その状況におかれた当事者の心理や状況を考察し、解説している1冊になります。

それではさっそく見ていきましょう。

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本の要約・ポイント

本書では「自殺」についてさまざまな角度から考察しています。

  • 自ら命を絶つ生き物はそもそも人間だけなのか?
  • 動物や昆虫のように集団のために自ら犠牲になることもあるのか?
  • 生き物は生きることが最大の目的なのになぜ背くのか?

このように命を絶つ人の心理だけでなく「自殺とは?」という哲学的な方面でも話を展開しています。

そしてそこから命を絶ってしまう人の心理状態や予防法、精神疾患や宗教、インターネットやSNSとの関係をひもといていきます。

現代の日本では残念なことに自ら命を絶ってしまう人の数がとても多いので、その人たちの心を理解するためにも非常に重要な1冊だと思います。

そこでまずは本書とは関係ないですが、日本について焦点を当ててみましょう。

日本の自殺について考えてみる

警察庁の令和2年中における自殺の状況によると、令和2年の自殺の総数は21,081件になっています。

平成10年から23年までは3万人を超えているので数自体は少なくなっていますが、2万人と考えるとかなり多い印象です。

個人的にはなぜ男性のほうが女性よりも死者数が2倍近く多いのかが気になるところですが、自殺の背景の要因をみてみると、

  • 男女問題
  • 経済・生活問題
  • 健康問題
  • 家庭問題
  • 勤務問題
  • 学校問題

このようにさまざまな原因があります。

私も少し前にうつ病にかかってしまい、絶望的な状況を体験しました。

そのときは過労という勤務の問題からうつ病という健康問題に派生したのでどれか一つが原因ではなく複雑に絡み合っていることが考えられます

なお
なお
私も当時はどこかに消えてしまいたいと思っていたのですが、思っていただけで済んだので幸運でした…

ここまでをまとめると、日本では年間の自殺者数が多いこととその原因にはかなり多様性があることがわかりました。

私も元当事者なので言えることもありますが、自ら命を絶つ事件はかなり身近な事件だということがわかると思います。

いまは順風満帆でもどこかのタイミングで絶望してしまうかもしれませんし、周りの人がそのような状況になってしまうかもしれません。

なお
なお
未遂のことも考えるともっと多くの人さまざまな問題を抱えていると思われます。

そういうふうに考えたときにやはり本書から「なぜ人は自ら命を絶ってしまうのか」ということを知っておく必要があると思います。

そうすることでもし自分がそのような状況になったときに、自分の状況を客観的に観察し、感情的な行動を抑えれるかもしれません。

話を本の内容に戻しますと本書では自ら命を絶ってしまう6つの心理のステップが解説されています。

そして今回はその中でも最初のステップである「期待との落差」についてみていきたいと思います。

自殺は日本でも年間2万件以上発生しており、その原因はさまざまである

失ったときに私たちは絶望してしまう

ヒトが自ら命を絶ってしまう最初のステップは「理想や過去との落差」を感じてしまうときです。

つまり何かを失ってしまうときに私たちは絶望してしまうのです。

  • 財産を失う
  • 愛する人との別れ
  • 解雇される

このような状況に陥ったときに私たちは非常に落ち込んでしまいます。

ここで、大切なのはいままで積み上げてきたものが崩れる瞬間に大ダメージを受けてしまうことです。

もともと貧しい生活をしている人や独身の人よりも失った人はその状態になったときにダメージを受けるのです。

なお
なお
これが比較的豊かな生活をしている日本人でも心に傷を負ってしまう人が多い原因なんですね…

そしてそこから自分をダメな人間だと思い込んでしまったり、他人と比べてしまうと心がどんどん病んでいってしまいます。

これは守るものがたくさんある人はリスクを回避して安定を求めてしまう理由のひとつでしょう。

私の場合は大学生時代の自由な生活を失い、一気に長時間労働をさせられたこと、そして食欲不振や不眠などで明らかに健康状態を失ってしまい、絶望しました。

なお
なお
振り返ってみると私も病んだとときはいろいろと失っていました。

なので、みなさんも理想からかけ離れた結果になったり、以前よりも何らかの状態が悪くなったときは要注意です。

落差を感じているときは精神的にきついものだと自覚することで感情的になりにくくなると思います。

また、周囲の人がそのような状況になったときは寄り添ってあげると心の支えになると思います。

私も仕事で病んでいたときは同期との通話が心の支えでした。

みなさんも死に向かってしまう人の状態を正しく知ることも現代社会を生きる中で重要なことだと思います。

もっと当事者たちのことなどを詳しく知りたいよという人はぜひ本書を読んでみてください!

現実と過去や理想とのギャップが精神を攻撃する

まとめ 生きることについて考えさせられる1冊です

いかがだったでしょうか。

死について考えることは生きることについて考えることだと思います。

私は本書を読みながら、「どういう人生を歩んできたか」「そもそも生きるって何だろう?」と考えさせられました。

自殺は現代の日本では大きな社会問題になりつつあるのでぜひこの機会に本書を読みながら考えてみるのはいかがだったでしょうか。

ということで今回は以上になります。

それでは、また!