どうも、なおです。
みなさんやみなさんの周りの人に奨学金を借りている人はいませんか?
実は大学を卒業してから奨学金の返済の困っている人が増えています。
さらに近年は2人の1人が奨学金を借りているという話もあります。
奨学金を借りずに育ってきた人にはあまりなじみのない話に聞こえるかもしれませんが、本書を読み進めていくと問題の深刻さを理解することができます。
それでは奨学金返済の実態についてみていきましょう。
「奨学金」地獄
著 岩重佳治
小学館新書
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本の要約・ポイント
本書のポイントは、非正規雇用や不安定な職業に就かざるを得ない人が増加し、奨学金を返済できずに苦しんでいる人が多くなっていることです。
さらに現在の奨学金制度は金融事業になりつつあり、利子や延滞金、取り立ても激しくなっています。
- 生活が苦しく返済が滞っているときに一括返済の請求がくる
- 減額や免除などの制度を申請しても拒否される
- 支払い能力以上の請求が容赦なくやってくる
このように奨学金を返したくても返せない人が増加しています。
また、奨学金制度だけでなく社会の構造にも問題があります。
- 大学の授業料の高騰
- 雇用の悪化や不安定化
- 増えない日本の平均年収
昔に比べ、大学の進学率が大幅に上がり、企業も大卒を求める割に低賃金の雇用や学費の高騰により貧困の被害が大きくなっています。
そこで本書では、奨学金に苦しんでいる人の実話に基づくエピソードや奨学金制度と社会構造の問題、そして今後の課題について考察しています。
これから奨学金を借りようしている学生やその保護者、学校の先生は現在の奨学金のメリット・デメリットを理解する必要があります。
そのうえで奨学金制度を利用したり、子供や生徒に紹介するようにしましょう。
大人の無責任な言動が将来、子供たちを予期せぬトラブルに巻き込む可能性があるのです。
奨学金は学生ローン
奨学金と聞くと、なんだか国が援助をしてくれるような感じがします。
しかし、実際には無利子、有利子の違いはあれど、将来返さなくてはいけないのお金です。
なので、お金がもらえるわけではないのでご注意ください。
したがって、奨学金は給付金ではなくローンです。
高校生だから深く理解できないのもしょうがないとは思いますが、ローンであるという認識ができずに甘く考えてしまう人も多いのも事実です。
奨学金はほかのローンに比べて利率は低いのですが、それでも大学卒業後、数百万円の借金を抱えてスタートしなければなりません。
そうなると人生設計が大きく狂ってしまいます。
- 結婚
- 子育て
- マイホーム
年功序列が強い日本では低賃金スタートなので借金の返済で精一杯になると上記のようなさまざまなライフイベントに影響が出ます。
なので本当にお金を借りるべきか、そして必要以上に借りていないかをちゃんと考えたほうがよいでしょう。
しかし、学業はどうしても家庭に恵まれている人が有利になってします。
なので、本当にお金を必要としている人に届きにくいという問題点があります。
話を戻しますが、奨学金は大きな借金になることもあり、何も考えていないと将来設計が大きく狂ってしまう可能性があることを忘れないでください。
奨学金はほかの借金に比べてハードルが低く感じてしまうので注意が必要
奨学金の返済に困ったら早めに相談しよう
奨学金制度の問題を考えることにおいて、今後の制度の在り方といま実際に苦しんでいる人についての議論はわけて考えるべきでしょう。
今後の在り方や制度については本書で詳しく考察されているのでここでは割愛します。
では、もし実際にあなたの知人が奨学金の返済で困っているという事実を知ったとき、あなたはどうしますか?
- 奨学金を甘く見たお前が悪い
- まさに自業自得
- 普通に仕事していたら返せるはず
このように相手を一蹴することは可能ですが、人それぞれ立場や状況が違います。
なので借金を肩代わりしろとは言いませんが悩みくらいは聞いてあげましょう。
それだけで相手は精神的に安心するかもしれませんし、あなたの身につけてきたお金知識や管理方法が役に立つかもしれません。
また、実際に苦しんでいる人は問題が大きくなる前に身近な人に相談してみましょう。
もしかしたら、自分の知らなかった制度や知識が役に立つかもしれませんし、身内からの援助を得られる可能性もあります。
基本的に多くの人は話くらいは聞いてくれるので安心して話してみましょうね。
困ったら早めに誰かに相談しよう!
まとめ 奨学金問題は想像よりも深刻です
いかがだったでしょうか。
本書を読むと奨学金の機構や返済の対応などにすごく怒りを感じてしまいます。
それくらい理不尽な対応も存在するので、問題は思ったよりも深刻です。
なので多くの人が奨学金の制度を知ったうえで教育について明るい未来を議論していただければなと思います。
2人に1人は奨学金を借りているということで非常に身近な問題ですのでぜひこの機会に学んでおきましょう。
具体的な問題や制度の特徴などについてもっと詳しく知りたい方はぜひ本書を読んでみてくださいね。
ということで今回は以上になります。
それでは、また!
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奨学金についての知識はこちらのブログも参考になります。