政治・社会

22世紀の民主主義【要約・書評】成田悠輔

どうも、なおです。

みなさんは選挙の投票に足を運んでいますか?

  • ろくな政治家がいない
  • 自分一人が投票したところで意味がない
  • 高齢者が多い国なので若者が全員投票しても勝てるはずがない

このような考えによって投票に行かない人も多いのではないでしょうか?

そこでどうしたら私たちの一人ひとりの民意を反映させ、よりよい民主主義になるのか。

今回はそんなことについて書かれた成田悠輔さんの著書「22世紀の民主主義」を見ていきたいと思います。

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本のあらすじ・ポイント

日本の選挙制度や政治を見ていると、本当にいまのやり方やルールが民主主義の営みや日本の将来にとって適切なのかと疑問を感じる人は多いと思います。

そこで本書はこのルールをどうやって変えていくのかということについて述べられている1冊になります。

そもそも、資本主義と民主主義は相性が悪く、民主主義の国家ほど経済成長率が低いというデータもあります。

なお
なお
中国を見れば明らかなように民主主義でない国家の経済成長のスピードはすごいものです。それにコロナの対応でも民主主義国家のほうが苦戦しています。専制主義が良いというわけではありませんが、近年では民主主義の課題が次々と明らかになっている感じがしますね。

そこで、本書では現在の民主主義のシステムに立ち向かうためのアプローチとして次の3つをあげています。

  1. 闘争
  2. 逃走
  3. 構想

つまり、いまの民主主義に対して、

  1. 戦うか
  2. 逃げるか
  3. 作り直すか

この3点についての考えを展開しています。

それではこの3点についてもう少し深堀していきます。

闘争

闘争はいまの民主主義のシステムについて、改良や調整を加えていこうという考え方です。

  • 選挙制度
  • 少数派の意見の反映
  • 政治家のインセンティブ

上記のような問題が主にあげられます。

一人一票の多数決ですとか、高齢者の意見=国民の総意になるですとか選挙制度の問題はよくメディアでも取り上げられていますね。

政治家も政治家で当選するために、高齢者ファーストや短期的な視点でのマニュフェストがほとんどになっています。

なので、

  • 政治家の定年などによって新陳代謝をはかる
  • 年齢によって一票の重みを調整する
  • 短期目線の政策から抜け出すために長い目で見た成果への評価基準も取り入れる

このようなことが現在の選挙制度について考えるなら大切なんじゃないの?というのが本書の考えです。

しかし、選挙制度を変えることなんて無理ゲーだと思う人がほとんどだと思います。

そこで次なる選択肢の逃走についてみていきます。

逃走

逃走は現代の民主主義国家から逃げてしまうというアプローチです。

  1. 自分にとって都合のよい国に逃げる
  2. 宇宙や仮想空間など新しい場所で新しい独立国家をつくる
  3. 地方自治体で同じ志のメンバーを大量に集めて選挙に勝つ

このようなアプローチが考えられます。

ただ、1つ目と2つ目は金持ちや成功者でないと難しいうえ、新しい独立国家の誕生は近い将来ならできそうですがまだ先のようなことに思えます。

なので、現実的なのは3つ目でしょうか。

これはたとえば、若者をひとつの自治体に大量に集めることによって局地的に多数派である高齢者に数で勝つことができるということです。

そうなるとその地域では若者ファーストな政治の運用がされるので少数派の意見も通りやすくなります。

このアプローチも難しいと言えば難しいのですが本気を出せばいけなくはない気がしますね。

なお
なお
個人的には地域ごとにたくさんの異なる制度があって、国民は自分にとって都合のよい地域に移住するというのがいいと思うんですけどね。

とはいえこの逃げのアプローチでは民主主義の問題を根本的には解決できていません

新しい国家をつくったところでもしかしたらいまと同じような課題に悩むことになる可能性もあります。

そこで3つ目のアプローチが民主主義を再設計することです。

構想

ではどのような民主主義であればよいでしょうか?

著者はひとつの考えとして「無意識データ民主主義」をあげています。

これは選挙のときだけで政党や政治家を選ぶのではなく、

インターネットや監視カメラなどを使って日々の言葉やリアクションなどの無数のデータを民意として扱ってみようというアプローチです。

なお
なお
その日によって気分や考えも変わりますし、数ある政治家のマニュフェストから自分の考えに合っていそうなものを選ぶよりも、自分たちの民意により生まれた政治家のほうがいいような気がします。。

無意識データ民主主義はこのようなデータに基づいてどのような政策がいいのかをアルゴリズムによって決めていきます。

つまりエビデンスによって目的やそれにあった政策を決めるというかなり客観的なアプローチです。

こうなってしまうとメディアの顔として出てくる政治家は必要なくなるので、本書のタイトルにもある政治家はネコでもいいんじゃないかという考えにいたります。

ただ、そのアルゴリズムを誰がどうやって適切に運用していくかなどの課題はありますのでなかなか難しいところですね。

なお
なお
もしかしたらそのアルゴリズムの運用者が国の支配者になりかねませんからね。

問題はあると言えど、テクノロジーの発展をうまく利用していけばより良い民主主義になっていくのような気は感じられますね。

まとめ 政治の構造について考えてみる

いかがだったでしょうか。

本書はどういった民主主義がいいのかに加えて現状や問題点などについても理解が得られます。

政治の在り方がメディアでは問題視されている傾向にありますので民主主義や政治について学ぶいい機会になると思います。

なので、本書の内容をもっと詳しく知りたいという方はぜひ本書を読んでみてください。

ということで今回は以上になります。

それでは、また!

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