どうも、なおです。
みなさんはゲノム編集食品や遺伝子組み換え食品を知っていますか?
安全性について良い悪いという議論がメディアを中心に騒がれていますが実際のところどうなのでしょうか?
そしてそもそも私たちはちゃんと正しく理解したうえで議論をしているのでしょうか?
今回紹介する「ゲノム編集食品が変える食の未来」という本ではゲノム編集の基本的な知識だけでなく情報との向き合い方まで解説しています。
私たち一般人にとっては謎のヴェールに包まれているゲノム編集技術ですがいったいどのようなものなのでしょうか。
それではさっそく見ていきましょう。
ゲノム編集食品が変える食の未来
著 松永和紀
ウェッジ
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本のあらすじ・ポイント
本書のポイントは遺伝子組み換え食品とゲノム編集食品はまったく別物だということです。
いっけんどちらも同じように感じてしまいますが、実はぜんぜん違います。
遺伝子組み換え食品と聞くと、
- 害虫にめっぽう強くなる
- 殺虫剤や除草剤をかけても大丈夫
このようなイメージがあると思います。
これは実際には正しいのですが、じゃあどうやって遺伝子組み換え食品を生み出しているかと言いますと、
外から新たに遺伝子を追加しているのです。
いっぽうゲノム編集食品はゲノムのDNAを一部だけ切り取り、その性質を変化させています。
この2つの何が違うのかと言いますと、遺伝子組み換えは、
- どの遺伝子を変えるかがコントロールできない
- コントロールできないので成功までにとてつもない時間や費用がかかったり予期しない変異が起こることもある
- 外からまったく新しい遺伝子を持ってくるので除草剤耐性などぶっ飛んだ性質も付与することができる
反対にゲノム編集は、
- 特定の遺伝子のみをいじることができる
- 開発コストや時間が遺伝子組み換え食品よりかからない
- DNAを切り取るだけなので突然変異や進化を超えるような変化は期待できない
このように技術の特徴や手法はまったく違います。
それでは次にこのゲノム編集食品についてまだまだ馴染みはないと思いますが、実際に普及することでどうなるのかを見ていきましょう。
ゲノム編集食品が私たちの食事を変える
ゲノム編集食品の技術が普及すると私たちの食事がどのように変わるのでしょうか。
これまでの遺伝子組み換え食品は農薬に強いことなど農家側にメリットがあるようなイメージがありました。
それに比べてゲノム編集食品は、
- 栄養価を高くすることができる
- 日持ちを長くすることができる
- 動物の肉厚や植物の実の量を増やすことができる
このように私たち消費者側にもメリットがたくさんあります。
ウイルスや戦争などで食糧の危機が訪れる可能性が高くなっている現在では早急に技術を発展させることや普及させることが大切かもしれません。
しかし、ここで問題なのは私たちはゲノム編集技術に限らず、新しいものには批判的で本来のリスクよりも危険視してしまうことです。
さらにもっと厄介なのが、正しい情報を集めたり、自分で考えたりせずにとりあえず否定批判してしまうことです。
本書ではゲノム編集技術と同じくらいにメディアによるバイアスや私たちの偏見に対しての意見を述べています。
最後に情報について見ていきましょう。
ゲノム編集食品は農家だけでなく消費者にも値段が安くなる以外のメリットがたくさんある
まずは知ることから始めよう!
ゲノム編集技術だけでなく、何事にも共通しているのですが、私たちはものごとを知らずに議論をしがちです。
最近で言えばワクチンがその例になるのでしょうか。
本来はワクチンを打つときに起こる副作用とワクチンを打つことによって発症しづらくなり、後遺症のリスクが減るかもしれないということを吟味し、自分なりの答えを出す必要があります。
しかし、メディアの過剰な煽りや偏った意見だけを信じて、陰謀論に走ったり、間違ったことを発信していまう可能性があります。
現代の問題のほとんどは複雑で難しく、答えが出ないものがほとんどで単純明快な答えを求めたがる気持ちはわかります。
しかし、自分が意見を述べたり意思決定をしなければいけないことについては自分なりにたくさんの情報を集めましょう。
そしてそれをもって自分なりの意見をもちましょう。
情報を集める場合は自分にとって都合の良い情報だけでなく、反対意見も意識的に探すとより判断の精度が上がります。
何ごとも知る前に批判するのはやめましょうね。
情報を集めて自分なりの考えを持ったうえで議論しよう!
まとめ 新しい技術を知る姿勢が大切です
いかがだったでしょうか。
本書はゲノム編集技術を解説しつつ、そこから私たちの情報リテラシーに警鐘を鳴らすという内容になっています。
ゲノム編集技術について今回は超基本的なことしか解説していませんので、より詳しい内容が気になった方はぜひ本書を読んでみてくださいね。
食の問題は全人類に関係があるので、目を通すだけも教養が身につくでしょう。
ということで今回は以上になります。
それでは、また!
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