どうも、なおです。
今回紹介する本は「投資」に関する本になります。
ウォール街のランダム・ウォーカー
著 バートン・マルキール
訳 井手正介
日本経済新聞出版
みなさんは長期の資産運用に興味はありますか?
本書の著者バートンマルキールさんはインデックス投資の生みの親であり、本書を読めばどのように長期投資をすれば良いのかを理解することができます。
それではどのような内容なのか、さっそく見ていきましょう。
なお、今回紹介させていただくウォール街のランダムウォーカーは2019年出版の原著第12版を参考にしています。
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この本を読んでほしい人はこんな人
- インデックス投資に興味を持っている人
- 健全な資産運用を目指している人
- 自分のライフプランに長期の資産運用を取り入れたい人
この本を読んでできるようになること
- インデックス投資についての理解を深めることができる
- 自分の投資に対するリスクの許容度を確認することができる
- コストの高い投資先を回避することができる
本の紹介・要約
本書の原初の初版は1973年には出版され、45年以上たった現在でも読まれている名著になります。
本書のタイトルであるランダムウォーカーとは、次のような意味であると本書では述べられています。
「物事の過去の動きからは、将来の動きや方向を予測することは不可能である」ということを意味する言葉である
ウォール街のランダム・ウォーカー p.19
つまり株価は今後、上がるのか下がるのかはわからないということです。
そして本書は、投資のプロたちの分析方法であるファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を否定しつつ、市場平均とほぼ同じリターンが得られるインデックス投資をおすすめしています。
また、私たち個人が資産運用のリスクにどれだけ耐えられるかというリスク許容度の測り方やライフサイクルに適した投資の資産バランスなど理論的なことだけではなく、具体的にどのように行動するべきかまで解説されています。
将来の株価は予想できないのでインデックス投資が有効
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析
本の紹介の部分で難しい単語が出てきたので簡単に解説します。
まず、インデックス投資とは先ほども述べた通り、市場平均のリターンを目指す投資手法です。
なので、インデックス投資は平均点を目指す投資になります。
次にファンダメンタルズ分析とテクニカル分析についてですが、ファンダメンタルズ分析とは、財務状況など企業の情報を分析して株価を予想する手法です。
企業の状態に対して株価が不釣り合いだったら売買するイメージです。
そして、テクニカル分析はこれまでの株価の推移を見て今後の株価を予想する手法になります。
「ずっと株価が上がってきたから次は下がるだろうな~」というイメージです。
正確にはどちらももっとちゃんと分析しているのですが、ここではこのようなイメージをしていただけると理解が深まると思います。
株式投資の不滅の真理
この本の表紙に「株式投資の不滅の真理」と書かれているのですが、この本はまさにそれを表している1冊だと思います。
いや~。まさに株式投資の真実に出会えた感じです。
45年以上、世界中で愛されている意味が理解できました。
ただ、ぜひともみなさんに読んでいただきたいのですがこの本は500ページもあるので読み切るのは少し大変です。
全部で15章構成なのですが、「とりあえず私たちは何をすれば良いの?」ということを手っ取り早く知りたければ12章から読むことをおすすめします。
最初はこれまでの株式市場の歴史から始まるので、本を読むことに慣れていない方は眠くなってくるでしょう。
なので、実践的なことが書かれている12章から読み進めていただいて、内容に興味を持ったら前半も読むという流れで読むことを私はおすすめします。
もちろん前半は読まなくても良いと言っているわけではありませんよ。
前半は時代背景や理論的なことが中心になっているので役に立つこともたくさんあります。
では、次に私がこの本を読んで役に立ったことを3つ紹介します。
この本を読んで役に立ったこと3つ
私が個人的に役に立ったことは次の3つになります。
- 自家保険
- 株式投資の投資期間と平均リターン
- 四%ルール
それでは、1つずつ見ていきましょう。
自家保険
1つ目は自家保険についてです。
「自家保険って何?」ということなんですが、生命保険において積み立て保険ではなく掛け捨て保険に加入し、積み立てと掛け捨て保険の差額分を自分で運用するというものです。
積み立ての生命保険は積み立て分を保険会社が資産運用して将来私たちに返金してくれるのですが、保険会社に手数料が多く取られてしまうことが多いのです。
そこで、掛け捨ての生命保険に加入し、積み立て保険との毎月の差額分を自分で資産運用したら、手数料を払うことなく資産を増やせるというわけです。
もちろん、そもそも生命保険に入るかどうかという議論もあると思うのですが、ここでは省かせていただきます。
ちなみに私は自分に子供ができたら掛け捨ての生命保険に加入しようと思っております。
独り身の場合は入らないんですけどね。
株式投資の投資期間と平均リターン
2つ目は株式投資の投資期間と平均リターンについてです。
本書では1950年~2017年までにS&P500指数に連動する投資を続けていた場合、どの時期でシミュレーションしても15年以上長期運用していれば元本がマイナスにならないという実験結果を示しています。
ちなみにS&P500とはアメリカの代表的な株価指数のことです。
なので、インデックス投資は長期の資産運用で実力を発揮します。
しかし、平均年5%のリターンを積み上げていく投資手法なので「すぐに資産が2倍になる」なんてことはありません。
まあ、誰でも簡単にお金持ちにはなれないということですね。
四%ルール
最後は四%ルールです。
四%ルールとはインデックス投資で長期運用してきた資産を取り崩すときに、毎年4%ずつ取り崩すと資産をあまり減らすことなく現金に換え続けられるという方法です。
先ほども述べたのですが、インデックス投資は年の平均リターンが5%前後なので、税金やインフレを考慮して4%ずつ崩しても資産は減りにくくなります。
ただ、本書の第九版では4.5%ルール、今回紹介している第12版では3.5%ルールの方が良いかもしれないと懸念されているので注意が必要です。
インデックス投資は売るタイミングが難しいと言われているので取り崩すに自分なりのルールを決めておくと良いですね。
まとめ 株式投資の名著です
いかがだったでしょうか。
投資をされている方、これから投資を始めたい方には必読です。
この本を読めば、株式投資の仕組みや理論的なことはほとんど学べると思います。
しかし、具体的にどの銘柄を買えばよいのかという本ではないのでご注意を!
私も積み立てNISAを通してインデックスファンドに投資をしているので大変参考になりました。
なので、みなさんももし興味がありましたら本書を一読してみてください!
今回は以上になります。
それでは、また!