どうも、なおです。
今回は「ネオヒューマン」という本を読んだので紹介します。
本書を読む前は人類はどんどん機械と融合しサイボーグになっていく未来になるよという内容だと思っていました。
しかし、科学の発展と未来論という話ではなく、難病のALSの発症から自身のサイボーグ化への挑戦を記録した自叙伝でした。
最後のほうでは涙腺を刺激されるような展開になっており、非常によかったです。
それでは具体的にどのような内容なのか、あらすじを見ていきましょう。
ネオ・ヒューマン 究極の自由を得る未来
著 ピーター・スコット・モーガン
訳 藤田美菜子
東洋経済新報社
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本のあらすじ・ポイント
本書は難病のALSを発症したロボット科学者の著者がサイボーグ化して生きることを選んだ科学の可能性の限界に挑む物語です。
つまり病気や事故などによる重度の身体障害をテクノロジーで解決しようという挑戦です。
すごくSFチックなように感じるかもしれませんがこれは実話です。
ALSの多くの死因は、
- 食べものを飲み込めなくなってしまう
- 呼吸ができなくなってしまう
ということですが、著者はそこに着目して、
- 胃に直接栄養を送り込みチューブをつける
- 気管切開をおこない、呼吸困難を防ぐ
- 排泄用にもチューブをつける
このような体内に対する対策や、
- 目の動きを利用した合成ボイスで会話を可能にする
- アバターをつくり、喜怒哀楽などの表現を再現する
- 仮想現実をつくり、そこで自由に身体を動かす
といったように、ただ生き延びることだけでなく、精神的にも豊かな生活をテクノロジーによって実現させようとしています。
もちろん、その過程でも課題や挫折も多く、著者の苦難や葛藤も本書から読み取ることもできます。
リアルとバーチャルの融合が実現させれば多くの人たちにとってこれまでにない新しい人生の選択肢を生み出すことができそうですね。
既存のルールを壊し、新しいことへ挑戦する著者の姿勢を見てみたい人はぜひ本書を読んでみてくださいね。
第3の選択肢を見つけ出す
みなさんは難病の診断をされたらどのように感じると思いますか?
がんや難病を診断されたときに多くの人はつぎのようなステップを踏むみたいです。
- 否定・落ち込み
- 怒り・不安・抑うつ
- 冷静な思考
- 受容
最初は「なんで自分が?」となり、受け入れることができないですが、やがて現実を受け入れるようになるようです。
しかし、著者はALSを受け入れつつも、テクノロジーを使って新しい自分を創り出すという新たな選択肢を選びます。
ロボット工学の学者ということもありますが、既存の概念をぶっ壊す、とても偉大な決断をくだしました。
そして自らを実験台として、人類がAIと融合する挑戦をしているのですが、これって冷静に考えて本当にすごいですよね。
私だったらほかの患者のケースを調べ、今後どのような生活になってしまうのかだけを考え、病気を受け入れていくと思います。
ビジネスでも同様ですが、既存のやり方を疑って、別の方法がないのかを模索してみるということをやってみると新しい道が開かれるかもしれませんね。
既存のルールを見直して新しい選択肢を探してみよう!
AIとの融合の未来が近くなってきた
本書を読んでいるとテクノロジーの発展により、人類とAIの融合する未来が目前にまで迫っていることを感じさせられます。
いまは私たちみたいな一般庶民には手が届かなくても近い将来誰でも安価で手にすることが可能になりそうですね。
私自身、まだ一度もVRなどを体験したことがないのですが、それが一般的になっただけでも、
- 高齢で遠いところに行けなくなってしまった
- ケガで動けなくなってしまった
- 病気で外に出られなくなってしまった
このような人たちもいまの身体から解放されて、バーチャル空間ですが、自由を味わえることができるようになります。
もしかしたら今後さらに発展して、倫理的に人間が人間をやめてサイボーグ化して良いの?という議論も起こるかもしれません。
しかし、テクノロジーの発展により新しい生き方ができるという選択肢を与えられること自体は良いのではないかと私は思っております。
まとめ 人は何にでも挑戦できる
いかがだったでしょうか。
本書はALSと診断された著者がテクノロジーを使って乗り越えようとしている実話の物語です。
世界を変えることはとても難しいことですが、本書からは誰にでも挑戦し、世界を変える権利があるということが伝わってきます。
本書はひとりの人間の挑戦からさまざまなことを学び、感じ取ることができます。
なのでぜひ本書の具体的な内容が気になった方は読んでみてくださいね。
ということで今回は以上になります。
それでは、また!